ディスクの健康状態からレジストリの掃除、デフラグなどアプリケーションを使用してパソコンのメンテナンスを実施

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  Defraggler メンテナンス 〜 ソフトウェアの使用

パソコンのメンテナンスといえば、おそらく「デフラグ」が最も一般的だ と思われる。
ディスクのフラグメンテーション、いわゆるディスクの断片化を解消する作業で、デフラグメンテーション、略してデフラグと言う。
Windowsにはデフラグツールが標準搭載されており、以前からその使用頻度については諸説紛々していた。

週1回などという記述もみられるが、スーツのクリーニングと同じで、やり過ぎると返ってダメージを与えてしまうため、1〜2ヶ月に1度程度を目 安にすると良い。


square デフラグの危険性


ハードディスクの断片化

左図はファイル断片化のイメージ図。
※クリックで再生

一つのデータが連続して書き込まれず、複数の空き領域に分割されて配置 された場合、そのデータの読み込みは連続したデータと比較して処理が多くなるだけで なく、ハードディスクのデータを読み込むヘッドの移動量も大幅に増加するため、結果としてデータの読み込みと書き込み速度が低下するだけでなく、 ハード ディスクの物理的な故障の原因にもなりかねない。

デフラグを実行すると断片化が解消され、ファイルへのアクセス速度が向上する他、ハードディスクの物理的な負荷も軽減する。まさに至れり尽くせりで、パソコンの動作が遅く感じるとデフラグを実行する人は少なくない。
しかし、デフラグはハードディスクを再起不能にする可能性を秘めた諸刃の剣だと言える。

ファイルの断片化が進めばシステムやハードディスクの負荷が増大するの だが、デフラグ作業も点在しているファイルを一つにまとめ、それを再配置 していくわけなので、ハードディスクに連続的な読み込みと書込が実行さ れ、大きな負荷がかかることになる。
このデフラグに因る負荷は、健全な状態のディスクなら問題ないが、ディスクが劣化していれば致命的な損傷を与えかねない。
怪我と病気で処置が異なるように、ハードディスクの不具合にも外科と内 科、つまり物理的な損傷と内部的な問題があり、デフラグは内科に属する ハードな治療になる。怪我をしているのに腹の中をいじくり回されたら、治るどころの話ではない。

square ハードディスクの状態

プラッタ(磁気ディスク)という円盤部分をモーターで回転させ、磁気 ヘッドがプラッタ上を往復することでデータの読み書きを行うハードディス クの構造は、プラッタや磁気ディスクが物理的に損傷する可能性があり、そ の確率は使用頻度により変化してくる。
経年劣化による異常を事前に察知するため、ハードディスクには通称スマー ト、S.M.R.A.T(Self-Monitoring, Analysis and Reporting Technology) と呼ばれる自己診断機能が搭載されており、ハードディスクの劣化が「しき い値」(その値を境にして異常や問題が発生する可能性が高くなる値)を超 えると警告を発するようになっている

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Crystal Diskinfo

日常的なハードディスクのチェックはS.M.A.R.Tの情報を表示す るCrystal DiskInfo で十分で、ハードディスの温度やスマートの情報から健康状態の目安が表示される。

Crystal DiskInfoのインストールと基本操作はこちら

デフラグを実行する前には、少なくてもCrystal DiskInfoでハードディスクのチェックをした方が賢明。

ここで異常が発見された場合は、デフラグを実行する前にデータのバック アップを最優先で行ったほうが良い。

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FromHDDtoSSD

スマートの情報は有用だが、ハードディスクの「安定性」とスマート情報 は別の話で、スマートで全く問題がない場合でも、ハードディスクがクラッ シュする可能性はある。
Crystal DiskInfoよりも更に詳細な情報を得るには、FromHDDtoSSD を使用する。

FromHDDtoSSDは、S.M.A.R.Tの情報だけではなく シーケンシャルアクセス(データの先頭から順番に読み書きを行うアクセス 方法)で ハードディスクの完全スキャンを実施するため、より詳細なデータを掴むことができる。

FromHDDtoSSD のインストールと基本操作はこちら

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FromHDDtoSSDは機能が豊富で情報量が多いため、少々とっつ きにくい部分もあるが、ハードディスクの状態を把握する場合は、「高速リ ニアスキャン」と「完全スキャン」の実行で十分である。

高速にリニアスキャン(学習スキャン)は、完全スキャンのお手軽バー ジョンで、詳細スキャンの「設定」で指定して実行する。
お手軽バージョンなのでレポート表示がなく、表示されたグラフで自己判断 が必要になるが、グラフが乱れていなければ安定、乱れていれば不安定。

ただ、高速リニアスキャンでグラフに乱れがなくても、完全スキャンを実行すると不安定要素が検出されることもあるので、デフラグの前に一度は完全スキャンを実行する。

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完全スキャン実行後には、左図のようにレポートが表示され、総合評価が 出る。

実際に稼働していても「壊れている」と判断されるケースもある。
無論、稼動しているとは言えパフォーマンスは低下しているが、このような 場合に必要なのはデフラグではなく、バックアップ作業と予備のハードディ スクになる。

FromHDDtoSSDやCrystal DiskInfoの判定で「正常」でなくても、デフラグができないわけではない。FromHDDtoSSDで「壊れている」と判定されたハードディスクでも 問題なくデフラグが完了した。
ただ、前述のとおりデフラグはハードディスクに大きな負荷がかかるため、 ディスクが劣化していると実行にリスクが伴うことになる。

クラッシュしてからでは取り返しが付かないため、デフラグを実行する際 はハードディスクの状態チェックをした方が良い。

square 不要ファイルの削除

Cドライブの空き容量はPCの安定性と処理速度に大きく影響するため、 少なくてもCドライブ全体の20%以上は確保しておきたい。
アプリケーションをインストールしなくても、Cドライブは「システムの復 元」に使用するバックアップファイルの他、インターネット一時ファイル、 Tempファイル(一時ファイル)などが蓄積し、安定性を損なう一因になる。

インターネット一時ファイルとは、WEBサイトを表示させた際、パソコ ンにダウンロードされるデータで、キャッシュとも呼ばれ、同一ページの再表示が高速化される。インターネットキャッシュはほぼ画像ファイルで、 ページに設置されたボタンやサムネイルなどの画像が蓄積する。
余談だがブラウザの閲覧履歴を消去しても、インターネットキャッシュが 残っていると、そのファイルから閲覧ページしたページを特定できるため、 仕事中に遊んでいる動かぬ証拠になったりする。
インターネットキャッシュは隠しフォルダになっており、デフォルトの表示 設定では見つけられないが、インターネットオプションからフォルダの場所 などが確認できる。

Tempファイルは各アプリケーションがバックアップなどのために一時 的に作成しているファイルで、ExcelやWordなどが強制終了した際、ある程度まで復元されるが、この一時ファイルの効果。
全てのアプリケーションにが一時ファイルを生成するわけではないが、このファイルもCドライブに蓄積するゴミの一つ。

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CCleaner

インターネットキャッシュやTempファイルはCCleaner で簡単に削除ができる。

CCleaner のインストールと基本操作はこちら

CCleanerの「クリーナー」メニューには、「Windows」と 「アプリケーション」のタブがあり、それぞれ削除する項目を設定できる。

頻繁にゴミ箱を漁っている場合は、「ゴミ箱を空にする」のチェックを外しておく。

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不要レジストリの削除

レジストリとはWindowsやアプリケーションなどの設定や周辺機器の情報など、パソコンを起動して作業するための基幹となる情報が格納されたデータベースで、WindowsXP以降のOSで標準搭載されている「システムの復元」は、このレジストリのバックアップをレストアしている。

このレジストリにデータを書き込んだアプリケーションは、アンインストールしてもその情報が残っていることが多く、その他にも様々な情報がレジストリに蓄積されるため、パソコンの使用期間に応じてレジストリは肥大化し、それがシステムの安定性を損なう原因にもなっている。
ただ、レジストリは前述のとおりシステムの基幹部分のため、下手に触るとWindowsが起動しなくなったり、アプリケーションなどに不具合が生じる可能性がある。

CCleanerには不要レジストリの削除機能もあり、レジストリに蓄積されている不要な設定や情報などを削除する。
無論、ここで削除されるレジストリはCCleanerが不要と判断したものばかりで、システムの基幹に関わるものはない。
また、仮にレジストリを削除した後にシステムやアプリケーションに不具合が生じた場合、レジストリクリーナー実行時に保存するバックアップファイルでレストアすれば良い。

レジストリのリストアは、保存したバックアップファイルをダブルクリックすると、レジストリの情報追加に関するメッセージがでるので、追加を許可するだけである。

square ファイルの断片化解消

デフラグのリスクは前述のとおりだが、実行しなければ確実にパフォーマンスは低下し、断片化が進むとハードディスクにも物理的に悪影響を及ぼしてしまう。
ただ、デフラグはファイルの断片化率とディスク容量によって非常に時間を要し、更に実行中はパソコンでの作業を控えたほうが良いため、デフラグを実行するタイミングには注意が必要。

デフラグのソフトはWindowsに標準搭載されているが、CCleanerの姉妹品であるDefragglerが機能的にも優れている。

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Defraggler

Defraggler(デフラグラー)を実行する前に、ディスクのチェックを行い、CCleanerで不要なファイルを削除する。
また、起動しているアプリケーションは常駐ソフトも含め、可能な限り終了させる。無論、デフラグ中はパソコンでの作業は禁物である。

Defragglerのインストールと基本操作はこちら

デフラグを実行しても100%断片化が解消されるわけではなく、場合によっては数パーセントの断片化ファイルが残ることがある。
デフラグラーは断片化したブロックに格納されているファイル表示が可能なため、断片化したファイルが気になるようなら確認する。

更にデフラグラーはフォルダやファイルを単体でデフラグすることができるため、ドライブ全体をデフラグした後、断片化が解消されなかったファイルを狙い撃ちして再度デフラグすることも可能である。

デフラグラーにはデフラグ終了後、自動的にシャットダウンする機能が搭載されているので、パソコンを使用しない時間を有効に利用してデフラグを実行する。

ディスクの健康状態を確認し、不要ファイル・レジストリの削除、更にデフラグを実行することで、使用によるPCのパフォーマンス低下を少なからず回復することができる。

また、HW MonitorでCPUやハードディスク、グラフィックカードの温度を確認することも重要で、温度が高すぎるようであればホコリの除去など物理的な掃除が必要になる。



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