RAIDの設定

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  Pentium RAIDの設定

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square RAIDとは

RAID(Redundant Arrays of Inexpensive Disks)はレイドと読み、直訳すると「安価なディスクの冗長配置」。
冗長とは悪く言えば「無駄」、よくいえば「余裕」のこと。
つまりRAIDとは「システム障害に備えて無駄なディスクを用意する」構成ということ。

現在のハードディスクは昔に比べて安定性も速度も飛躍的に向上しているが、物理ドライブであれば必ず劣化してくる。ハードディスク(HDD)の劣化時期に ついては使用環境によって異なるが、早ければ3年〜5年で劣化が生じる。それが昔の安定性に欠けるHDDなら尚さら危険度も増してくる。
そこで安価な(と言って普通に流通している)HDDを複数台用意し、1台故障しても他のHDDがデータを保持している環境を作ったのがRAID構成。

ではRAID = Backup なのかと言うと、RAID はシステムの冗長化であってバックアップではない
確かにRAIDの構成によってはデータの自動バックアップに似た動作をするので非常に微妙なニュアンスなのだが、RAIDは単一ディスクにあるリスクを複 数のディスクを使用して速度や信頼性を向上させるもので、障害時に備えデータそのものを複製して保持するバックアップとは根本的に意味合いが異なってい る。

square RAIDの種類

RAIDは構成によって得られる効果が異なり、それぞれの欠点を補うために構成を組み合わせて使用することもできる。
RAIDの種類のことをRAIDレベルと言い、代表的なRAIDレベルはRAID 0、RAID 1、RAID 5、RAID 6で、実際にはそれぞれのRAIDレベルを組み合わせて使用するケースが多い。

RAID1
RAID 0 (ストライピング)

この構成には本来のRAID構成の目的である耐障害性はないが、複数のディスクにデータを分散させて読み書きするため高速化を図ることができる。

最低2台のHDDを必要とし、複数のHDDを1台のディスクのように扱うため、1TBのHDDを2台使用してRAID 0を構成した場合、サイズ容量は2TBになる。
ただし、高速化は図れるものの使用しているHDDが1台でも故障すると全てのデータが消失してしまうため、耐障害性については単一ディスクよりも劣ってしまう。
故障率は単一のディスク使用時に比べ、使用しているHDDの数だけ高くなる。

「データは消失するためにある」という信念を持ったスピード狂向けの構成に見えるが、実際のところHDDは頻繁に故障するものでもない。
ただ、他のRAID構成と比較するとデータ消失のリスクは高いので、バックアップは必須。

RAID2
RAID 1 (ミラーリング)

ミラーリングはRAIDの最も基本である耐障害性のみに特化した構成。

同一データを複数のディスクに書き込みを行うため高速化は得られないが、常にバックアップをとっているようなものなので耐障害性は非常に高く、なによりもディスクが故障した際に故障したHDDを交換するだけで復旧するのでメンテも容易。

ただし、容量の異なるディスクでミラーリングを構成した場合、使用可能なディスク容量は最も容量が小さいディスクサイズになる。

耐障害性を求める際、ミラーリングは2台のディスクから構成可能で、バックアップ作業をつい怠ってしまう怠け者には有難い構成。

RAID3
RAID 5 (バリティ)

このRAIDはパリティという「誤り検出符号」をデータに追加し、欠損したデータを算出して完全なデータを生成する構成。

少々ややこしいが、一定のビット数のデータを合計した結果の最小桁が偶数か奇数(0または1)かを算出し、その結果に対して「常に(予め決められている) 0または1になる」数がパリティで、要は欠損したデータが0か1かを逆算するために追加される数のこと。

RAID5は元データに対してパリティという冗長数を追加したデータを分散して書き込むため、最低3台のディスクが必要になる。
3台のHDDで構成する場合、単純に2台のHDDに分散して書き込み、追加されたパリティ分として別に1台のHDDが必要だと考えれば良いが、実際は元 データもパリティも3台のHDDに分散されて書き込まれる。ただし、使用するHDDの台数が増加してもパリティ用のHDDは1台のため、RAID5のサイ ズ容量は使用するHDD数から1台マイナスした台数の合計サイズになる。

1 台のHDDが破損してもパリティからデータを復元するため速度が低下するもののシステムは稼働する。が、1台のHDDが故障した状態はRAID0(ストラ イピング)と同じため、2台以上のHDDが故障するとデータの回復は不可能になる。また、データ分散により読込は高速だが、パリティを追加するので書き込 みは遅くなる。

RAID5はパリティによってデータを復元できる優れた構成だが、パリティ演算は負荷がかかるため、チップセットに集積されているRAIDコントローラーでの使用は不向き。

RAID5
RAID 10 (ミラーリング+ストライピング)

RAID10はRAID1(ミラーリング)を高速化するために、ミラーセットをRAID0(ストライピング)にした構成。
次のRAID0+1(ストライピング+ミラーリング)と混同しがちだが、両者は似ていて異なる。

左図のデータ「A・C・E」と「B・D・F」はそれぞれミラーセットになっており、1つのミラーセット内の HDDが同時に故障しない限り、システムは稼働可能。

RAID10は最低4台のHDDが必要なため、容量効率とコスト面でRAID5より劣ってしまうが、 RAID5 のようにパリティの追加がないため負荷が少なく、RAID0とRAID1の欠点を補った構成で、高速化と耐障害性を実現している。

RAID4
RAID 0+1 (ストライピング+ミラーリング)

RAID10がミラーセットをストライピングするのに対し、RAID0+1はRAID0のアレイをミラーリングする。
そのため左図の場合、HDD1・HDD2のアレイとHDD3・HDD4のアレイが1台ずつ(計2台)のHDDが故障した時点でデータが消失してしまう。

RAID10とRAID0+1を比較した場合、左図のように4台のHDDで構成すると耐障害性は同じように思えるが、確率論ではデータが破壊されるのはRAID0+1の方が高いらしい。

square BIOS(UEFI)からのRAID設定方法

raidcardRAIDはデータを分散したり冗長数を追加するため、その処理には少なからず負荷がかかり、本来なら左図のようなRAIDに関する処理を行うハードウェアRAID機能を持つRAIDカードを使用するのがベスト。

ただ、一昔前と比べるとCPUの処理能力は飛躍的に向上しており、RAID0,1,10程度ならチップセットのRAID機能でも十分だと思われる。
チップセットに実装しているRAIDレベルはマザーボードによって異なってくるが、RAID0,1,10(0+1)あたりがサポートされていることが多い。
また、RAID機能を実装していてもサポートされていないRAIDレベルは使用できないので、構成したいRAIDが予め決まっている場合はマザーボード購入時に要注意。
厄介なのがRAID10で、スペック表にRAID10と記載があっても「1+0」とは限らず、今回の例にあるように「0+1」の場合もあるので、気になるようなら販売店かベンダーに問い合わせたほうが良い。

BIOS(UEFI)からのRAID構成はOSのインストール前に行う必要があり、後からSATAモードを RAIDに変更すると、起動ディスクをRAIDメンバーから外していても認識しなくなる。
また、使用するRAIDメンバーにするHDDは同容量の使用が効率的で、同じベンダーで同じモデルの使用が推奨されている。

RAID7

RAID8
スペック表の記載

左図はASRockのマザーボードスペック表。
上段がAMD FX990チップセット搭載、下段がINTEL Z77チップセット搭載のマザーボード。

サポートされているAMDのRAIDレベルは(RAID 0、RAID 1、RAID 0+1、JBODおよびRAID 5)。
INTELのRAIDレベルは(RAID 0、RAID 1、RAID 10、RAID 5)。

これらのRAIDレベルは同一チップセットを使用していてもモデルやベンダーによって異なってくる。

ちなみに安価だとオンボードRAIDに非対応、高価だと RAID対応というわけではなく、稀ではあるがASUSのM5A99FX PRO R2.0のように1万円を超えるMBでもRAID非対応モデルは存在する。

RAID27
UEFIでRAIDモードに変更する

RAIDを構成する際、まず初めに行うのがRAIDモードへの変更。
左図は最近普及してきたUEFI(Unified Extensible Firmware Interface)の画面。
BIOSに替わるファームウェアで、BIOSでは不可能だった2TB以上のHDDからの起動が可能になる。
ただ、その他の違いはグラフィカルなインターフェイスとマウスが使用可能と言ったくらいで、基本的な項目はBIOSと同じ。

UEFIもBIOSと同様、起動直後に「Deleteキー」を押すと設定画面に移行する。
※UEFIの起動ショートカットはマザーボードのマニュアル参照。

RAID6

UEFIのメニュー画面に移行したら、左図のように「Storage Configuration」を選択。

操作はマウスカーソルでクリックしても、BIOS同様カーソルキーと「Enter」キーでもどちらでもOK。

RAID9

次の画面で「SATA Mode」をデフォルトの「IDE Mode」から「RAID Mode」に変更する。

RAID10

変更したら「ESC」を数回押すと左図のように「設定を保存してセットアップメニューから出ますか?」というメッセージがでるので「YES」を選択。

次はRAID設定へ。

RAID11
BIOSでRAIDモードに変更する

左図はUEFIよりも見慣れたBIOSの画面。
BIOSはマウスが使用できないのでキーボードのみでの操作になる。移動はカーソルキー、決定はEnterキーで、これらはBIOSの画面に表示されている。

UEFIと同様、BIOSも「Storage Configuration」という項目までカーソルキーで移動してEnterキーを押す。

RAID12

左図は「SATA Port1 - Port4」になっているが、このあたりはマザーボードによって異なってくる。

RAIDを構成するSATAのPortをデフォルトの「IDE」から「RAID」に変更する。

RAID13

変更を保存してBIOSを出て完了。

次はRAIDの設定。

RAID14
RAIDの設定 〜 Intelチップセット

BIOSやUEFIで「RAID Mode」に変更すると、起動時に左図のようなIntel Rapid Storage Technology - Option ROMの画面が表示されるようになる。

RAIDの設定画面へのショートカットは、左図赤枠部分に表示されるので、この画面が表示されている間にショートカットキーを押す。

RAIDメニュー呼び出しのショートカットキーは「Ctrl + I」が多いが、「Ctrl+M」の場合もある。

※左図はUSBキーボードでRAID設定画面を呼び出しているが、場合によってはPS2キーボードを使用しなければ呼び出せないケースがあるようなので、左図の画面から設定画面を呼びだぜ無い場合はキーボードをPS2に変更してみる。

RAID15

この画面が開いたらRAIDの設定は終わったも同然。

ショートカットキーを押すタイミングが悪ければ、そのままUEFIもBIOSも起動ディスクを読みに行くので、当然ながら「No bootable device」と表示されるか、OSのインストールディスクを光学ドライブに入れている場合は、「Press any key to boot 〜」と表示されるので、その場合は「Ctrl + Alt + Delete」で再起動し、左図のようなRAIDメニューに移行するまで繰り返す。

RAIDメニューはBIOSと同様、キーボードのみでも操作になる。
左図の画面を呼び出したらRAIDを構成するため、
「Create RAID Volume」を選択して「Enter」キーを押す。

RAID16

「Name」は構成するRAIDの名前なので「Volume0」のままで特に問題ない。

次に「RAID Level」を選択する。
左図赤枠部分にカーソルを移動して「Enter」キーを押すと、サポートされているRAIDレベルが表示されるので、作成したいRAIDレベルを選択して「Enter」キーを押す。

RAIDレベルを決定したら、使用するHDDを選択するため「Disks」の「Select Disk」を選択して「Enter」キーを押す。

RAID17

画面が切り替わり現在、チップセット側で認識されているHDDが表示される。
ちなみにSATA3I2-PCIeのようなSATAインターフェイスカードを使用した場合、そのカードに接続されたHDDは認識されない。
カードがRAIDに対応していれば別途、インターフェイスカードに搭載されているRAIDメニューで構成する必要がある。

RAIDのメンバーにするHDDを画面の指示通り「SPACE」キーで選択していく。

HDDを選択したら同様に「Save」するキーを押してメニューへ戻る。

※RAIDメンバーに含まれていないHDDやSSDは通常通りシングルディスクとして認識される。

RAID18

メニューに戻ったら構成を再度確認。
RAIDレベルと表示されているサイズが、選択したHDDの数と合致していれば問題ない。

左図はRAID10になっているが、構成は表記通り「0+1」。
2TBのHDDを4台使用しているので、2TBの実サイズ1862.89GB x 2で3725.78GB。
4TBのRAID 0のアレイをミラーリングしていることになる。

Strip Sizeについてはシーケンシャルアクセス(先頭からの読込)とランダムアクセスどちらを重視するかによって変わってくるようだが、小さくするとランダムアクセスでRAID構成のないHDDより読込も書込も遅くなるので、そこまでこだわりがなければ32KBか64KBでOK。

確認して問題がなければ「Create Volume」を選択して「Enter」キーを押す。

RAID19

「RAID構成のメンバーとして選択したHDDの全データが消失するぞ。ホントに作成する?」みたいな内容のメッセージが出るので、「Y」を押してRAIDボリュームを作成。

これでRAID設定が完了。

設定した構成を削除したい場合は、RAIDメニューの「Delete RAID Volume」を選択し、削除したいボリュームを指定する。

RAID25
RAIDの設定 〜 AMDチップセット

AMDの場合もIntelと同様、UEFIまたはBIOSでSATAのモードをRAIDに変更すると、左図のような RAID Option ROMが表示されるので、この画面が表示されている間に、左図赤枠部分のショートカットキー「Ctrl + F」でRAIDメニューを呼び出す。

移行に失敗した場合は、「Ctrl + Alt + Delete」で再起動して設定メニューへ移行する。
Intel同様、USBキーボードが原因で移行できないケースも考えられるので、失敗が続く場合はPS2キーボードを試してみる。

RAID20

Intelと比べると非常にシンプル。
使用するメニューを数字で選択する。

View Drive Assignmentsは認識しているドライブを確認できる。

新たにRAIDを構成するにはキーボードの「2」を押して、「Define LD」を選択する。
このLDは Logical Drives(理論ドライブ)の略で、「Define LD」は「理論ドライブの定義」とことになる。

RAID21

左図のような画面に切り替わるので、「LD1」を選択して「Enter」キーを押す。

RAID22

使用するRAIDレベルを決定する。
左図はRAID 0 (ストライピング)を選択している。

Stripe BlockはIntelのStripe Sizeと同じで、特にこだわりがなければ32KBか 64KBでOK。

RAID23

続いてRAIDを構成するドライブを指定する。
カーソルでメンバーにするHDDを選択して「SPACE」キーを押すと、左図のように「Assignments」の項目が「Y」に変わる。

RAID24

設定が完了したら再確認後、「Ctrl + Y」を押して設定を保存。

左図のようなメッセージが出るので、再度「Ctrl + Y」を押すと構成したRAIDレベルのMAXサイズで割り当てが行われる。

ここで他のキーを押すと、作成したRAIDボリュームへのサイズ割り当てなどを行うことが可能。詳細設定についてはマザーボードに付属しているマニュアルを参照。

SATA3
RAIDの設定 〜 Marvell 88SE9128

玄人志向から販売されているSATA3I2-PCIeはMarvell 88SE9123搭載という記載があるが、このインターフェイスカードはRAIDに対応しているため、実装しているのはMarvell 88SE9128と思われる。

このインターフェイスカードにSATAを2台接続した場合、INTELやAMDのRAID Option ROMからではHDDを認識しない。
RAIDはインターフェイスカードに接続された2台のみでの構成になるため、使用できるRAIDレベルはRAID 0とRAID 1 のみになる。

RAIDを設定する際は、INTELやAMD同様、起動時に「Ctrl + M」を押すよう画面に表示されるので、MarvellのBIOSを呼び出す。

RAID26

左図のBIOSメニューが表示されたら、「HBA0:Marvell 0」を選択して「Enter」キーを押すとポップアップメニューが開くので、「Enter」キーでウィザードを開始。
後はRAIDレベルを選択して完了。
※詳細は付属の取説(英文)を参照。



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