AMD AthlonUx2 245 〜 Endeavor pro2500を改造

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  Athlon2x2 AMD AthlonUx2 245 〜 Endevor pro2500を改造



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メーカー:エプソンダイレクト
型番:Endeavor Pro2500
購入日:2003年7月

7年ほど使用していたメインマシンが、辛うじて起動するはするものの使いものにならないくらい動作が鈍くなった。
原因は明らかにハードディスク。
ハードディスクは経年劣化や使用環境により5〜6年が寿命とも言われており、交換時期は遠に過ぎている。ただ、ハードディスクを交換したところで7年前の スペックでは老い先は短いので、コスト重視で大改造する。


square 現状のスペック

取り敢えずハードディスクが生きているうちにデータをバックアップして現状を把握する。

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スペックを調べる

使用しているCPUやメモリ、グラフィックなどの詳細なスペックはCPU-Zを使用して調べる。

CPU-Zのインストールと使い方はこちら

【CPU-Zの結果】
CPU:Intel Pentium4 3.0GHZ
Socket478
マザーボード:ASUSTek P4C800-E
チップセット:875P
メモリ:2GB DDR 2GHz DualChannels
グラフィックス:Matrox Millennium G550

※グラフィックカードは古すぎたためか認識せず。

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ハードウェアの状態を確認

電源ユニットやCPU、ケースファンの状態を確認するには、Hardware Monitorを使用する。

Hardware Monitorのインストールと使い方はこちら

TDP89WのCPUにしては温度がやや高いが、ハードディスクの温度も含め、おおむね許容範囲内。

誤検出と思われるがCPUファンの回転数が異常。

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HDDの状態を確認

ハードディスクに備わっている自己診断機能S.M.A.R.Tの情報を表示するソフトCrystalDiskInfoを使 用してハードディスクの状態を確認。

CrystalDiskInfo のインストールと使い方はこちら

診断結果は意外にも正常。
OSの起動は異常に遅く、ハードディスクに問題があるのは確実なだけに、予想外の結果となった。 

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ベンチマーク

ハードディスクの経年劣化が考えられるため、ハードディスクに高負荷をかけるベンチマークテストはタブーだが、データの バックアップがとれているので、あえて実施。

テストの結果、明らかにハードディスクの数値が異常だが、総合的に見ても悲しいくらいに数値が伸びていない。

これでも購入当時はハイスペックで20万円以上していたマシンだが、7年経てばガラクタの一歩手前になっている。

square パーツの選定

購入するのはCPU・マザーボード・HDD・メモリの4点。流用するパーツはケース・電源ユニット・光学ドライブ・ケース ファン。

単純にCPUの処理能力だけでも2倍以上の効果が期待でき、更にメモリがDDRからDDR3になることで、パフォーマンス は大きく向上すると思われるが、改造といっても半自作の状態なので、当然メーカーサポートはない。
粗大ゴミ寸前のPCに2万円をかけて復活させるか、メーカーサポートが付いている同等スペックの新しいパソコンを3〜4倍の価格を出して購入するかは価値 観の問題。

構成のイメージが固まった時点で電力の確認をする。
流用するEndeavor Pro2500に搭載されている電源は350W。
光学ドライブはDVDコンボドライブが1つ、USBデバイスは2つ、ファンはCPUと背面の2つ、PCIデバイスはなし、という最小構成のため、350W で十分だと思われるが、念のためASUSの電源用ワット数計算ページで確認すると、推奨する最低ワット数は250Wになった。

Athlon2x2
CPU : AMD AthlonUx2 245 ¥5,969-

インターネットのブラウジングやメーラー、ビジネスソフトが主な用途であること、今回は電源ユニットを交換しないため現状 よりも低電圧が望ましいことを考慮して、CPUはコストパフォーマンスの高いAMDのAthlonUx2を選択。

Motherboard
Motherboard : FOXCONN M61PMP ¥3,680-

メモリスロットが2つで最大容量も4GB、PCIe x16、PCIex1がそれぞれ1スロットと、非常にシンプルな構成で拡張性はほとんどない。シリアルポートやパラレルポートなどレガシーインターフェイ スを搭載し、FDDのコネクタも実装している風変わりな仕様だが、今回は最小構成での改造で、なおかつOSはWindowsXPを使用するため、 コストパフォーマンス重視で選択。

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Main Memory : CFD販売 PC3-10600 Non-ECC 1024MB x 2 ¥4,980-

OSがWindowsXPでビジネスソフト中心の使用のため、メモリは2GBをDualChannelで構成。

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Hard Disk Drive : Seagate SATA 500GB 7200rpm ¥3,880-

スペック的に可もなく不可もなし。

square 制作の手順

今回のようにマザーボードごと取り替えた場合、当然ながらリカバリ CDは使えないため正規版のOSが必要になり、メーカーサポートも対象外になる。
ただ、リカバリCDが使えなくても、Windows XPのアクティベーションコードは生きているため、他のPCで使用した正規版のWindowsXPをインストールして、認証の際に求められるシリアルナン バーを、改造したパソコンに貼付してあるシリアルナンバーで入力すると認証される。
それがダメなら、認証が失敗した際に表示される電話番号へ電話するとWindowsXPなら自動音声で認証コードを提供してくれる。

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既存パーツの撤去

サイドパネルを開けた状態。

当然だがメーカー製のPCに裏配線はなく、光学ドライブのインターフェイスがATAPIなので、配線はまとめられているとは言え綺麗ではない。

このPCは背面に14cmの大型ファンがついているのみで、前面にファンがないため、PC内部は負圧。
エアフローのイメージは前面から吸気で背面排出という至ってシンプルな構成。

これらPC内部の電源やSATA、IDEなどのケーブル類を軒並み外していくのだが、フロントパネルから伸びているコネクタは、マザーボードから外すだけ でOK。

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PCIスロットの拡張カード。
上からグラフィックカード、SCSI、IEEE1394、FAXモデムカードという時代を感じさせる構成。

今回はこれらの拡張カードは流用しないため全て取り外して保管。

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フロントパネルを外した状態。

光学ドライブがタバコのヤニで変色しており、非常に汚れている。
全てのドライブを取り除き、ケースに付着しているホコリを除去する。
完全に水洗いした方が良いのだが、今回は掃除機(非推奨)やエアダスターを使用。

最後に雑巾で水拭きする。

ケースの掃除が終了したら、外したドライブ類もきれいにする。

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CPUの取り外し。

まず冷却ファンを固定しているボルトを外し、ファンを取り外す。

次にヒートシンクを外すのだが、ヒートシンクの固定方法は様々で、今回は両サイドにかぎ爪のような金具で固定されていた。

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ヒートシンクを固定していた金具。

写真左上の部分を押して外すのだが、うまく爪の部分が外れず苦労した。

金具の形が初めから分かっていれば苦労する部分ではないが、形がわからないため手探り状態での作業になる。

外すコツさせつかめば、力を入れなくても簡単に取り外せる。

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ヒートシンクを外し露出したCPU。

グリスはまだ粘り気があるものの塗布量が多い。
メーカー製とは言え、このあたりは結構いいかげんなことが多い。

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CPUを外した後は、マザーボードを取り外す。

左図の赤印の箇所にマザーボードを固定しているボルトがある。写真が切れているので全てではないが、同じ形状のボルトを探して外していく。

また、CPUのヒートシンクが載っていたパーツを固定しているボルトも、ケースに固定されているため忘れずに外す。

マザーボードは、固定しているボルトを全て外せば簡単に外せるため、軽く動かしてマザーボードが動かなければボルトの外し忘れがないか確認する。

力技で取り外すとマザーボードが破損する原因となる。

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マザーボードの取り外しが完了。
左図ではハードディスクが残っているが、これも取り外してケース内のホコリを取り、きれいにする。

今回、背面ファンはそのまま流用するため、背面ファンも一度外して、羽や周囲にこびりついているホコリを掃除する。

ファンに付着しているホコリはエアダスターを使用してもとれないため、水で濡らした歯ブラシなどを使って掃除する。

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流用する電源も一度取り外す。

電源を固定してるボルト(赤印)を外し電源ユニットを取り外す。

電源ユニットは分解せず、エアダスターで内部のホコリを飛ばしてきれいにする。

これでケースと流用するパーツの掃除が完了。

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パーツの取付

次に外したパーツを取り付ける。

電源ユニットは元の場所に戻し、ボルトでしっかりと固定。

背面の冷却ファンも同様に元へ戻すが、ファンには風向きがあるため、正しい方向を確認して取り付ける。

風向きの方向はファンに必ず記載があり、左図のように羽が回る方向と、風向きが矢印で記されている。

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マザーボードにCPUを設置。

初めにマザーボードのCPU取り付け箇所のレバーを引き上げる。

マザーボードのCPU取り付け部分と、CPU本体に▲マークがあるので、それを合わせるように設置する。

正しく設置すれば、隙間なくきれいにはまるので、横から見てCPUが浮いていないか確認する。

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CPUを設置したら、レバーを下げて固定する。
このとき、CPUが正しく設置されていないと、CPUのピンを痛めることになるので、注意が必要。

新しいパーツなのでCPUのピンが曲がっていることはないが、不注意でピンが曲がってしまったら、折らないように細心の注意を払ってピンを真っ直ぐに戻 す。

ピンは柔らかいので、力を入れなくても簡単に戻せる。

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ヒートシンクを取り付ける。

本来、CPUとヒートシンクの間には熱伝導を高めるため、グリスを薄く塗るのだが、現行のリテール品のファンには熱伝導シートが貼ってあるものが多い。

今回はリテール品のCPUファンを使用。

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CPUとヒートシンクを密着させ、固定金具で固定。
リテール品の場合は、左図のようにヒートシンク中央に固定金具が通っており、両サイドの突起部分へ引っかけるようになっている。

金具を突起部分に引っかけ、レバーを起こして固定する。

CPUとヒートシンクの取り付けが終わったら、次にマザーボードをPCケースに取り付ける。

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マザーボード取り付けの際、忘れがちなのが背面パネルのパーツ。
これはマザーボードを固定してからでは取り付けできないので、忘れずに填め込む。

今回のFOXCONNの背面パネルは、LANとシリアルポートの部分が塞がっていたため、ラジオペンチで除去した。

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マザーボードをケースに固定したら、次に電源類を挿していく。

マザーボードに電力を供給するのは、主電力の24pin(20pin)と12Vの4pin。

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CPUの冷却ファンはマザーボードのCPU _FANに、背面のケースファンは同じくSYS_FANに挿す。

冷却ファンには3pinと4pinがあるが、ファンそのものは2pinで動作する。3pinはパルス信号(回転数の検知)が追加され、4pinは更に回転 数制御信号が追加されたものである。

電源とファンコネクタを挿し終えたら、次にメモリを挿す。
両サイドの留め具を引き起こし、メモリをしっかり差し込むと、カチッと音がしてメモリが固定される。

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次は改造PCの最大の難関であるフロントパネルコネクタの接続。

市販されているのPCケースのフロントパネルコネクタは、どのマザーボードにも対応できるよう、各ケーブルが独立しているが、メーカー製のPCでは、マ ザーボードがOEMで独自仕様の場合が多く、フロントパネルコネクタも独自仕様になっていることが多い。
今回のEndeavorも独自仕様。

フロントパネルコネクタは次のような構成になっている。
Power Switch
Reset Switch
Power LED
HDD LED
Speaker

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マザーボードや取扱説明書にフロントパネルコネクタの差し込み位置の記載があるため、+−に気をつけながら挿していけば問題ない。
ただ、今回の場合、Power LEDの+と−が3ピンコネクタになっており、マザーボードの規格と合わない。3ピンになっているが、実際には両端2ピンにケーブルが接続されており、真ん中は空いている。

そこでピン配列変換ケーブルを使用。
3ピンコネクタの両端にそれぞれ変換ケーブルを挿し、そのケーブルをマザーボードのPower LED+ / Power LED−へ差し込む。
荒技でいくなら、3ピンコネクタを真ん中から割るという手段もあり。

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フロントパネルにUSBやオーディオコネクタがある場合は、マザーボードに各コネクタに差し込む。

今回のEndeavorのケースはUSBのみでオーディオはついていないため、USBコネクタのみ接続。

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今回のケースはPowerLEDが2セットあるが、マザーボードの仕様上1セットしか使えないため、残り1セットは使用しない。
当然、起動時には片方のLEDしか点灯しない。

Speakerコネクタについては、今回のマザーボードに対応するコネクタがないため未接続。

これで電源と冷却ファン、フロントパネルコネクタの接続が完了した為、通電テストを実施する。

モニタとPCを接続して、コンセントを挿し、フロントパネルの起動スイッチを押す。
CPUファン・ケースファンが正しく回転し、モニタにBIOSが表示されていればOK。

確認が終わったらフロントパネルコネクタの起動スイッチを長押しして電源を落とし、次の作業に入るためコンセントを抜く。

起動スイッチを押しても反応がない場合は、フロントパネルコネクタの接続が間違っていないか、主電力の24ピンや12Vのコネクタが正しく接続されているか確認する。

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次に光学ドライブやハードディスクなどのドライブ類を取り付ける。

ハードディスクはSATA、今回使用する光学ドライブはIDEのため、それぞれケーブルと電源をつなげ、出来るだけマザーボード上のエアフローを妨げないようにケーブルをまとめる。

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これで取り付け終了。

このPCケースは裏配線できる仕様ではないが、サイドパネルとケース本体の間に1cm弱の空間があったため、使用しない電源ケーブルを全て裏側に持っていった。

ドライブもDVDコンボ1個で、PCIカードもないため、改造前の状態と比較するとすっきりまとまった。

マザーボードがATXからMicroATXに変わったので全体的にコンパクトになり、ケース内の空間が広がったため、リテール品のCPUファンと背面のケースファンだけでも、ある程度の冷却効果が期待できる。

欲を言えば、12cm〜14cmのケースファンをフロントに吸気で取り付け、ケース内を正圧にすれば、ホコリの進入なども防げてベター。

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フロントパネル・サイドパネルを取り付けて完成。

フロッピーディスクドライブがあった3.5インチベイは、塞ぐパーツがなかったのでフロントパネルの裏からテーピングで応急処置。
5インチベイも余っていたメッシュのパーツで塞いでいる。

square 制作したPCの情報確認とベンチマーク

改造後のPCでアプリケーションの起動、ブラウジングなど簡単な作業を実施。WindowsXPの環境でビジネスアプリ中 心の通常使用ならば、この程度のスペックで全く不自由はない。WindowsXPの正規版の入手が条件になるが、メーカー製のPCでも改造するメリットは 多い。

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CPU-Zの結果

正しくAthlonUx2 245を認識している。

CPU:AMD AthlonUx2 245 2.9GHz
ソケット:AM3
メモリ:DDR3 2048MB DualChannels
GPU:nVIDIA Geforce6150SE nFoce430

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HWMonitorの結 果。

TDP65WのAthlonUx2なので温度が思ったより低い。

改造前と比較すると、ほぼ同じ環境で10℃以上も下がったことになる。

CPUファンも背面ケースファンも順調。

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CrystalMark09の結果。

さすがにグラフィック関係はオンボードなので数値が低いものの、トータルの数値で改造前の3.5倍。

CPUの性能(ALU・FPU)のみで改造前と比較しても約3倍の処理速度になっている。

DDRとDDR3の差なのか、メモリも同じ2GBの容量で2.5倍の数値をマーク。
更に、問題のハードディスクは22倍。

Athlon2_245

PCMARK05の結果

PCMark Score:5541
CPU Score:6881
Memory Score:5645
Graphics Score:2428
HDD Score:6945

CPUスコアはIntel Pentium G6950 2.8GHzと同程度。



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