Fusion APU E-350 〜 Fusion APU E-350を使用した自作PC

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  Athlon2x3 AMD Fusion APU E-350 〜 AMD Fusion APU E-350を使用した自作PC

2011年1月 CPUとGPUを兼ね備えた新型プロセッサーとしてAMDが発表したコードネーム”Zacate”こと、Fusion APUのEシリーズ。
E-350はTDP18W、Dual-Coreで内蔵グラフィックは”Radeon HD 6310”を搭載。

興味本位でFusion APU E-350を衝動買いしたため、その用途に悩んだ挙げ句、省電力というメリットを活かし、バックアップ的なファイルサーバ兼Windows Live Mesh用PC兼オーディオPCとして、常時起動を目的としたPCを制作。


square パーツの選定

マザーボードがMINI-ITXだったため、今回は省スペースなMINI-ITX用のケースを選択。

Motherboard
Motherboard : AS Rock  E350M1/USB3 ¥12,780-

Fusion APU E-350はマザーボードに搭載されている。フォームファクタはMiniITX。
PCIeスロットはx16の形状をしているがx4。

end08
Main Memory : Corsair DDR3 PC3-12800  2048MB x 2  ¥5,481-

以前に購入していたコルセアのメモリを使用。マザーボードがPC3-10600対応のため、このメモリでは下位互換になる。

SB-XFT
Sound Card : Creative  PCI Express Sound Blaster X-Fi Titanium HD SB-XFT-HD ¥16,830-

手持ちのサウンドカードが全てPCIのため、思い切ってPCIeのサウンドカードを購入。
PCIeは下位互換のため、マザーボードのPCIex4のスロットにPCIex1が挿入可能。

end10
Hard Disk Drive : WesternDigital WD20EARS-R  推定5400rpm  ¥6,470-

ウエスタンデジタルの省電力・低発熱・静音を謳っている2TBのハードディスク。

slimdrive
Optical Drive : Samson SN-S083C+S ¥2,780-

DVD±R DL/±R/±RW/RAM対応のスリムドライブ。

GZcase
Case : Silverstone SST-SG06B ¥10,572-

キューブ型の小型ケース。前面に120mmファンと、80Plus準拠の電源(300\w)を搭載。

cable
Cable : Scythe SLC-SATA-45 ¥714-

12Vは1系統で26Aなので、12x26=312W。
520Wになっているが、実質的に300Wクラスの電源。

square 制作の手順

MINI-ITXはケースが小さいため作り甲斐的な要素は極めて低い。しかもCPUやヒートシンクは予め備え付けのマザーボードなので尚更。
今回のケースは素手で作ると手が傷だらけになるくらいケース内部はバリが多く、作りが荒かった。また、ケースの天板や側面部分に厚みがなく、ペコペコだったのが残念。

E350
パーツの取り付け

Mini-ITXなのでとにかく小さい。
しかもすでにCPUが搭載されているため、ほとんどすることがない。

E350

メモリスロットのツメを倒してメインメモリを装着。

E350

本来ならここで通電テストを行うのだが、今回はフロントパネルコネクタと電源、マザーボードをケース外で接続できなかったため、通電テストなしでマザーボードを固定。

E350

マザーボードの固定作業をやりやすいように、電源ユニットを取り外す。

E350

ついでにスリム光学ドライブ・ハードディスクを固定する金具も取り外す。

E350

フロントパネルは左図のようにツメで固定されている。

E350

左図はフロントに搭載されている120mmファン以外、全て取り外した状態。

E350

マザーボードを固定し、その後に取り外した電源ユニットを固定。
各ドライブを取り付ける前に、フロントパネルコネクタを接続しておく。

E350

3.5インチのハードディスクは左図のようなケージに固定するため1台しか搭載できないが、2.5インチのハードディスクは1台追加可能になっている。

E350

スリム光学ドライブのコネクタを通常のSATAコネクタに変換するケーブル。

サイズからは15cmと45cmのケーブルが発売されているが、15cmだとSATAが届かないので要注意。

E350

ハードディスクのケージを固定したら、スリム光学ドライブを取り付ける。
フロントパネルのスリム光学ドライブの箇所は閉じられており、カバーの取り外しは結構固め。

E350

ハードディスクのケージは左図のように、光学ドライブの下にボルトで固定する各ドライブを固定したらSATAケーブルを接続。うになっており、取り外しが可能。

E350

各ドライブを固定したらSATAケーブルを接続。

E350

余った配線を光学ドライブ側に逃がし、マザーボードの上にできるだけ空間を作る。

ケース内のパーツはバリ取りがあまいため、ケーブルを傷付けないよう注意が必要。

  E350

P仕上げにサウンドカードを取り付ける。

PCIeのスロットへの搭載は、3個のボルトを全て外してから行う。

E350

マザーボードのPCIeスロットはx16の形状をしているが、x4のスロットである。
そして取り付けるサウンドカードはx1。
形状を見ると付くか不安になるが、PCIeは下位互換なので問題なく取り付けられる。

E350

マザーボードに対してサウンドカードの大きさは異様だが、さすがに再生される音質は非常に良い。
サウンドカードを搭載した状態では、ハードディスクのSATAケーブルとサウンドカードの間隔がわずかのため、PCIeへ装着する際にはケーブルをうまく逃がす必要がある。

ONKYOのSE-90PCIと比較すると、Sound Blaster X-Fiは音の広がりや伸びが優れており、迫力のあるサウンドが再生される。

 E350

ケースのカバーは取り付けにくい。
この手のタイプはカバーのッ取り付けが完了したと思ったら、左右のどちらか、または上部の一部が正しく入っておらず、隙間が生じていることが非常に多い。

このケースに関しては、まず上部を慎重にはめ込み、左右から押さえ気味にフロントパネルへ押し込むように取り付ける。

E350

エアフローはフロント吸気で排気ファンがないSilverstoneらしい正圧。

サイドとトップがメッシュになっており、フロントからの空気がサイドとトップのメッシュから逃げるイメージ。

120mmの前面ファンは静音性も良く、ハードディスクの冷却に効果的。

square 制作したPCの情報確認とベンチマーク

E-350はIntelのAtomに対抗するプロセッサーのため性能が特に優れているわけでもないが、コンパクトで消費電力が少なく、Windows7でもブラウジング程度の軽作業なら特にストレスを感じることもない。

E350

CPU-Zの結果

CPU:AMD Dual-Core Processor E-350 1.6GHz
チップセット:AMD A50M Hudson M1
グラフィック:オンボード
メインメモリ:Corsair DDR3 PC3-12800 4096MB
ハードディスクドライブ:SATA3Gb/s 2TB
光学ドライブ:スリムDVDスーパーマルチ
グラフィックインターフェイス:D-Subx1 DVI-Dx1 HDMIx1
電源:300W
サイズ:キューブ(220mm x 286mm x 177mm)
OS:Windows7 Home 64bit
サウンドカード:Sound Blaster X-Fi Titanium HD SB-XFT-HD
合計金額:67,907円

E350

HWMonitorの結果

室温は25℃。
CPUは40℃前後、ハードディスクも30℃前後で安定している。

意外とCPUの温度が高めだった。

E350

Windowsエクスペリエンスの結果

さすがにCPUのスコアは低い。

E-350

PCMARK05の結果

PCMark Score:2866
CPU Score:2866
Memory Score:2054
Graphics Score:3365
HDD Score:5125

スコア的にノートPCのローエンドモデルクラス。


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