Linuxビギナーによるビギナーのための導入講座

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  puppylinux Puppy Linuxの導入

オープンソースのOS、Linux。
その中でも導入が簡単で、しかも軽いディストリビューションがパピーリナックス。
Windowsが動作している非力なマシンでも、パピーリナックスを走らせることで結構サクサク動くようになる。また、パピーリナックスはCDブートが可能なため、既存のWindowsとも共存できる。

パピーリナックスのサイズは日本語版でも119MBしかなく、その中にブラウザやメールソフトを始め、ワープロ・表計算などのビジネスアプリやペイント、ドローソフトなど、一般的な用途で使用するアプリケーションがほとんど揃っている。

パピーリナックスはプログラムをメインメモリに全て読み込むため、起動までに若干時間がかかるものの、起動後の動作は体感で分かるほど軽快に動作する。ただし、120MB近くのプログラムをメモリに全て読み込むため、メインメモリは256MB以上を推奨。

パピーリナックス日本版公式ページ

パピーリナックス4.31ダウンロードページ


square パピーリナックスの導入

2005年に購入したEpson DirectのサブノートPC NT340にパピーリナックスを導入する。

【NT340の基本スペック】

・CPU:インテル Pentium M 735 (1.7GHz)
・メインメモリ:512MB PC2700 DDR SDRAM
・ハードディスク:60GB IDE5400rpm
・光学ドライブ:スリムコンボドライブ(CD-R/RW、DVD-ROM)
・OS:WindowsXP

この構成で当時15万円。
購入時はサブノートということもあり、編集よりも閲覧メインの使用を想定していたため、メモリを512MBにしたのだが、やはりOS起動時を始め全体にモッサリ感がある。
それでも6年前はまだ使えるレベルだったが、今では3〜4万で販売されているWindows XP搭載のネットブックの方が動きが良い。
そのNT340にネットブックと同程度かそれ以上の動作を期待して、パピーリナックスを導入する。

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インストール

上記のパピーリナックス4.3.1ダウンロードページから「最新カーネルバージョン 2.6.30.5」のISOイメージファイルをダウンロードする。

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ISOイメージファイルをダウンロードすると、左図のようにファイルが作成される。
※ISOのアイコンは使用環境によって異なる。

始めにISOファイルをCD-Rに焼く作業が必要。
※CD-Rにファイルをコピーするのではなく、ISOファイルを展開してCD-Rに書き込むため、専用のアプリケーションが必要である。

ISOイメージファイルの書き込み方法が分からない場合はこちらを参照。

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ISOイメージファイルの書き込みが完了したら、それがパピーリナックス起動CDになる。

次にパピーリナックスを起動させるPCの、起動設定をBIOSで確認する。市販のPCはBIOSの起動方法がメーカーによって異なるため、不明ならばマニュアル等を確認する。

一般的には「Delete」キーだが、「ファンクションキー」や「ESC」などもある。NT340は「F2」キーでBIOSが起動。
起動方法はPCの電源を入れた直後に、BIOS起動キーを押す。慣れていなければ、Windowsが起動するので、その場合は再起動してBIOSが起動するまで繰り返し行う。

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当たり前だがBIOSはマウスが使用できないため、キーボードのカーソルキーで移動する。

Mainメーニューから「→」(右カーソール)で「Boot」メニューに移動し、「↓」(下カーソル)で「Boot Device Priority」を選択後、「Enter」を押す。

※BIOSによっては「Boot Device Priority」の表記が若干異なっている場合もある。

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このメニューはBIOSが読み込むデバイスの順番を設定する。フロッピーディスクがレガシーデバイスになる前は、BIOSの1stBootはフロッピードライブだった。

パピーリナックスをCDから起動する際は、1stBootが光学ドライブになっている必要がある。
現在は多くの場合、デフォルトで光学ドライブが1stBootになっているが、ここでハードディスクが1stBootになっていると、何度起動しても Windowsが起ち上がるので必ず確認する。

もし1stBootが光学ドライブになっていない場合は、カーソルキーで光学ドライブを選択し、キーボードの「+」を押して光学ドライブの順位を変えていく。

設定確認が終了したら、「ESC」キーで戻り、カーソルキーで「Exit」メニューへ移動、「Save Change and Exit」を選択して「Enter」キーを押すと、メッセージがでてくるので「OK」を選択する。

これでBIOSの設定が完了。BIOSが再起動してWindowsが立ち上がる。

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光学ドライブに作成したパピーリナックスのCDをセットして、Windowsを再起動すると、左図のように BIOSのような画面になる。

この状態で「Enter」キーを押すとWindowsが起動するため、CDが読み込みが完了するまで待つ。

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しばらくすると左図のようにパピーリナックスの起動画面になる。いくつかの起動項目があるが、この画面でも何もせず見ているだけでOK。

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パピーリナックスの読み込みが開始。
パピーリナックスをメインメモリにコピーしているため、初回起動時には時間がかかる。
システムファイルがメインメモリにコピーされると、更に各デバイスの設定が行われる

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キーボードの設定。
Windowsのクリーンインストール時は「半角/全角」キーを押して設定していたが、パピーリナックスは左図のようにキーボードレイアウトを一覧から選択する。

一般的な日本語キーボードは「106キーボード」のため、リストトップの「106 QWERTY」を選択して「Enter」キーを押す。

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続いてグラフィックの設定。

「Xorg」を選択したデフォルト状態で「Enter」キーを押す。

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使用しているモニタの種類と解像度を一覧から選択する。

液晶モニタはLCD、CRTモニタはCRTを選択。
リストはカーソルキーで上下に移動する。

解像度の設定はパピーリナックス起動後でも変更できるので、解像度が分からなければ適当に選択しても良い。

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モニタの種類を選択後、「Enter」を押すと、グラフィックのテストができる画面に移動。念のために TESTを選択して「Enter」キーを押す。

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更に「TEST_X_NOW」を選択して「Enter」で実行。

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左図のようにテスト結果が表示される。

この画面のみマウスでの操作になり、問題がなければ「OK」をクリックして終了。

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テストの実施結果が再度表示されるため、「Finished」を選択して「Enter」。

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テストの実施結果が再度表示されるため、「Finished」を選択して「Enter」。

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パピーリナックス起動。

「情報をみる」でワンワン♪



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