複数のオンラインストレージをまとめて管理できる非常に便利なサービス 〜 Otixoの設定と使い方

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Otixo 公式ページ

無料から有料になり、更に一部無料で使用可能になったOtixo(オーティクソ)は、オンラインストレージの使い勝手を向上させるユーティリティ的なサービスを提供している。

DropboxやOneDriveなどのオンラインストレージは、基本的にローカルディスクと同期して運用する仕組みをとっているが、スマホなど端末本体のメモリ容量が少ないデバイスでは、ローカルに同期せずクラウド上のファイルを参照する機会が必然的に増える。
ここで厄介なのが複数のオンラインストレージを利用している場合で、目的のファイルの保存先が曖昧だと、Dropboxを開き、次にOneDriveを開き・・と結構面倒くさい。更にログインパスワードの入力を求められると、ストレスが一気に高まってしまう。

Otixoは複数のオンラインストレージを登録することで、各ストレージの一元管理が可能になり、Otixoからファイル のアップロードやダウンロードができるだけでなく、Otixo上でのドラッグ・アンド・ドロップでオンラインストレージ間のファイル移動(コピー)もできてしまう。


square 設定

Otixoはアプリケーションをインストールするのではなく、ブラウザを使用して利用するので、PCではシステム要件は特に無い。

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アカウントの作成

トップページにある「Sign Up for Free」をクリック。

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「Create an Account」のタブが開くので、上から順に

・メールアドレス
・名
・姓
・任意のパスワード
・パスワード再入力

を入力して「Create Account」をクリック。

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登録したアドレス宛に確認メールが送信される。

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左図のようなメールが着信するので、赤枠部分の「Confirm Registration」をクリック。

この登録確認メールの有効期限は48時間なので、有効期限を過ぎた場合は再度アカウントの取得から行う必要がある。

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メールの「Confirm Registration」をクリックするとブラウザが起動し、Otixoのログインページが表示されるので、ID(メールアドレス)とパスワードを入力してログイン。

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オンラインストレージの登録

初回ログイン時には左図のようなウエルカムページが表示されるが、表示されるまでに若干時間がかかるので、表示されるまで待つ。

ページが表示されたら「Connect Your First Cloud Service」をクリックして、Otixoにオンラインストレージの登録を行う。

無論、オンラインストレージの登録は後からいくらでも追加、修正できる。

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Otixoに登録可能なオンラインストレージサービスが一覧表示される。

さすがに日本国内で展開しているローカルなオンラインストレージは無いが、DropboxOneDriveGoogleDrive、SugarSync、box、Bitcasaなどメジャーなサービスは網羅している。

登録するオンラインストレージのアイコンをクリック。

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登録するオンラインストレージサービスの表示名を変更することも可能。
初期値はサービス名になっている。

表示名を確認して「Authorize via ◯◯◯」をクリックしてOtixoとオンラインストレージサービスの関連付けを行う。

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登録するオンラインストレージへのログインを求められるので、それぞれのオンラインストレージサービスのIDとパスワードを入力してログインする。

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ログインするとオンラインストレージ側からOtixoのアクセス要求に対する処理を訊いてくるので「許可」をクリック。

これで登録完了。

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続けてオンラインストレージを追加する場合は、左図赤枠部分の「+」をクリックし、上記の手順を繰り返し行う。

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同一サービスの複数登録と注意点

OtixoではDropboxやOneDriveなど同一サービスを複数登録できるが、SugarSyncに限っては登録できるのは1アカウントになっている。

Dropboxについては2つめを登録する際、新規タブですでに登録されているDropboxのアカウントで、Dropboxにログインしてからログアウト。その後に2つめのアカウントを登録するよう注意書きがある。
ただ、ログアウトせず普通に追加しても特に支障はなかった。

Google Chromeにログインしているアカウントとは別のアカウントでGoogleDriveを追加する場合は、Chromeでログアウトして新たに登録するGoogleDriveのアカウントでログイン後、Otixoに登録する。

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WebDAVによるネットワークドライブの登録 (有料)

Otixoは有料サービスにアップグレードするとWebDAVを使用することが可能になる。

WebDAVはWeb-based Distributed Authoring and Versioningの略で、サーバ上にあるファイルを直接、削除・移動・コピーするもので、ネットワークドライブとして登録すると、オンラインストレー ジをローカルディスクのような感覚で使えるようになる。

但し、WebDAVは当然ながらオンライン環境が大前提で、処理が通信速度に大きく依存するため、実際に使用した感じではメリットはほとんど感じられなかった。

有料バージョンにアップグレードするには、左図赤枠部分の「Upgrade」をクリックし、年払いか月払いを選択後、「Subscribe Now」をクリック。次ページでクレジットカードの登録を行う。

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Otixoを有料バージョンへアップグレードしたら、「コンピュータ」を開き、「ハードディスクドライブ」や「リムーバブル記憶域があるデバイス」が表示された状態にし、空白部分を右クリックして左図のメニューから「ネットワークの場所を追加する」を選択。

もしくは「コンピュータ」を開いた状態で、上部にある「ネットワークドライブの割り当て」をクリックする。

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ウィザードが起動するので「次へ」。

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「カスタムネットワークの場所を選択」を選択して「次へ」。

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インターネットまたはネットワークアドレスの箇所に

https://dav.otixo.com

と入力して「次へ」。

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作成するショートカットの名前を訊かれるので、取り敢えず初期値のまま「次へ」。

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最終確認画面で「次へ」をクリックすると、ネットワークドライブが追加される。
追加されたドライブを開くとIDとパスワードを訊いてくるので、OtixoのIDとパスワードを入力する。

追加されたネットワークドライブは通常のローカルディスクと同様に操作できるが、ファイルの直接編集はほとんど出来ないと思ったほうが良い。

ファイルを編集する場合はデスクトップなどにコピーして行った方が良いが、ネットワークドライブからドラッグ・アンド・ドロップでのコピーは、ファイルの大きさにもよるが非常に時間がかかるので実用的ではない。

Otixo が推奨しているWebDAVの専用ソフト「NetDrive」や「WebDrive」を使用すると使い勝手も異なってくるのかもしれないが、いずれも有料 でそれぞれソフトを起動した状態で操作することになるので、OtixoでのWebDAV使用は実用レベルでメリットがほとんどない。

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各ブラウザでの登録

WebDAVを利用して快適に使えたら全く問題はないが、上述の通り実用レベルではないため、ブラウザ上での操作になるが、毎回ブラウザを起動してOtixoにアクセスするには非常に手間。ただ、IEにもChromeにもサイトをアプリとして登録する機能がある。

手順は簡単で、IEの場合はOtixoにログインした状態で、右上にあるギヤのアイコをクリックし、左図赤枠部分の「スタートメニューにサイトを追加」を選択。

Windows8を使用している場合は「ピン留めサイト」にしてもOK。

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スタートメニューの「全てのプログラム」にOtixoが追加されるので、Otixoを選択して右クリックメニューを出し、ショートカットを作成。

作成したショートカットはデスクトップに置くも良し、Free Launch Barなどのランチャーに登録するのも有り。

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Google Chromeの場合は、Otixoにログインした状態で、右上にある三本線のアイコンをクリックし、「その他のツール」→「アプリケーションのショートカットを作成」を選択。

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ショートカットを作成する場所にチェックを入れて「作成」をクリック。

これでOtixoに直接アクセスが可能になる。

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左図はChromeで作成したショートカットをFree Launch Bar に登録した状態。


square 使用方法

Otixoは各オンラインストレージサービスを一元管理するもので、DropboxからOneDriveへのコピーという 離れ業以外は、「ダウンロード」「アップロード」の他、「コピー」「カット」「ペースト」「削除」の基本操作、「名称変更」「新規フォルダ作成」と「共 有」「プレビュー」と至ってシンプル。
表記は全て英語だが、ローマ字読みしか出来なくても理解できるレベルなので問題はない。

Otixoのオンラインストレージ一元管理は非常に便利なのだが、各オンラインストレージとの同期に癖(仕様)がある。
Otixoはリアルタイムで各オンラインストレージと同期するのではなく、初回の表示にはキャッシュが使用される。そのため初めてアクセスするフォルダを開くと中は空っぽ。しばらくすると表示されるのだが、フォルダ内のデータ量に比例して表示に時間が掛かる。
同様の理由により、Otixoに備わっている検索機能も、リアルタイムでのファイル検索ではなく、キャッシュを検索するため最新のファイルを探しきれないことがある。
無論、それぞれのオンラインストレージにログインして並列に操作する手間を考えれば、Otixoの同期にかかる時間など大したことではないが、ややもすれば「データが表示されない」という誹りを受けかねないので念のため。

クラウドサービス全般については クラウドサービスの利用と基礎知識 を参照。

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基本操作

OtixoにログインするとWindowsエクスプローラのような体裁で表示され、左側がディレクトリツリーになっている。

登録した各オンラインストレージサービスは「MY CLOUD SERVICES」に追加され、展開していくと右側に内容が表示される。

※環境の問題なのか、box のみ時折オフラインになり、再度接続設定をしないとオンラインにならないという症状が発生している。

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上部には操作アイコンが並んでおり、操作可能なアイコンのみ選択可能。

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Preview

Previewは選択したファイルのPreviewを表示。表示可能なのは画像ファイルやPDFの他、Word、Excel、パワポやイラストレーターのaiやepsなどにも対応している。

画面の一覧表示される部分の列見出しに「Type」というのがあり、Otixoで認識している拡張子は、その名称が表示されている。ここで名称が表示されているとプレビューされる可能性が高くなるが、オープンオフィス系のファイルは認識しているがプレビューできなかった。

Otixoで認識できないファイルについては全て「Binary」という表示になる。
バイナリファイルとはテキストファイルのように文字を認識できない、主に専用のアプリケーションを使用することが前提のファイル。

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Lanch

フォルダを選択すると「Lanch in..」という操作が有効になる。
これは選択したフォルダをOtixoではなく、OneDriveに保存されているフォルダなら、OneDriveをブラウザで開く機能。

Otixoではなく、直接オンラインストレージ上で操作したいときに便利。
ただし、この機能は複数アカウント登録時に各オンラインストレージによって動作が異なってくる。

Dropboxは複数のアカウントで登録していると、最初にログインしたアカウントをログアウトしなければ、別のアカウントへはアクセス出来ない。

OneDriveはログアウトしなくてもアクセス可能。

GoogleDriveもログアウトが必要。

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Download

ファイルのダウンロードはファイルを選択して上部のDownloadアイコン、もしくは右クリックメニューで「Download」を選択して実行。

Otixoからは「フォルダ」のダウンロードはできないので、フォルダごとダウンロードしたい場合は、前述のランチャー機能を使用してオリジナルのサービスを起動する必要がある。

ダウンロードの速度だが、ファイルサイズが小さいものは問題ないものの、少し大きなファイルになるとオリジナルのサービスより若干だが遅いように感じる。

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Upload

ファイルのアップロードは上部のUploadアイコン、もしくは一覧表示ウインドウ内のファイルのない場所で右クリックメニューを出して「Upload」を選択すると左図のようなダイアログが表示されるので、「ファイル選択」をクリックし、アップするファイルを指定する。

ドラッグ・アンド・ドロップでのアップロード、フォルダのアップロードには対応していないので、状況によってはオリジナルのサービスを使用したほうが良い。

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Otixo上でのドラッグ・アンド・ドロップ

ファイルのアップロードではドラッグ・アンド・ドロップに対応していないが、Otixo内でのファイルの移動がドラッグ・アンド・ドロップで可能になっている。

左図のようにOneDriveにあるファイルを選択し、そのファイルをディレクトリツリーにあるGoogle Drive内のフォルダへドラッグ・アンド・ドロップすると、該当ファイルがGoogle Driveへコピーされる。

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ショートカットの作成

Otixoはブラウザを使用して利用するため、その都度「ブラウザを起動」→「ブックマークからOtixo選択」→「ログイン」という手順を踏むのは非常に面倒。

有料バージョンだとWebDAVが利用でき、ネットワークドライブとして登録可能だが、前述のとおり個人的には実用レベルではなかった。ブラウザでの操作と比べ接続が遅く、アップロード・ダウンロードともに使えたものではない。

そこで直接Otixoを起動できるようショートカットを作成する。
IEでは右上の「ギアアイコン」から「ピン留め」や「スタートメニューへの追加」、Google Chromeでは右上の設定アイコンから「その他のツール」→「アプリケーションのショートカット作成」を選択。
作成したショートカットをランチャーなど使いやすい場所に移動すれば、Otixoの使い勝手も向上する。

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Windows8の場合はメトロスタイルのアプリも提供されており、「ストア」から入手できる。
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Android

AndroidやiOS用のアプリも提供されているので、モバイル環境でも複数のオンラインストレージを一元管理できるようになる。




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